2012年9月24日月曜日

今、暗闇で食べて何を感じるのか。


クラヤミノtonesが発足して今年の9月で3年経ち、
約1,700人の方が真っ暗闇の中で、様々な形で様々な人と声を出してきました。

そのクラミノtonesの食事バージョンで、久しぶりに完全暗転で食事(試食)する事を企画しました。
暗闇で食事するイベントは日本でも、海外でも数多く存在しています。
その目的は、
①非日常を楽しむ、新しいエンターテイメントへの可能性。
②目の見えない方への相互理解とそのような方々への新しい雇用の拡大。
③視覚を塞ぐ事により、他の感覚機能の再確認。
④集中して食べられる事から食に感謝する気持ちへの再確認。
⑤暗闇から起こる味覚変容を楽しむ。
⑥食育
・・・・・・・・・・等々。

私達も様々な暗闇のイベントを主催し体験してきましたが、
暗闇で食べた方が、優位性が高くなるという食は知りません。
(もし情報がありましたらお知らせ下さい)
多くの晴眼者が暗闇で通常的に食するという事は、不自由以外の何者も感じないと思います、
実際に他のイベントで、やはり目で見て楽しみながら食べたかったね(フルコース的な食事)という意見も聞かれます。
ですので当イベントでは、この不自由さを感じさせずに食する工夫としてtasting形式を行っています。

また、③の感覚鋭敏に関して、特に聴覚は単純に鋭敏になると言われていますので、
暗闇で食している時に余計な音量・音質のBGMは、気がそがれてしまいますが、無音であると
他者が食べる音や行動する音が、思ったよりも増幅する為、これをマスキングする為のBGMの工夫が必要だと考え実施しています。

暗闇で食べる事で味覚が鋭くなるのか、鈍くなるのかというのかという問いかけが
多くみられますが、経験上の私見では、体感的には味覚は鋭くなるはずなのですが、
食に対して、日常、何を重視して口に入れているのかで個体差があると考えられます。
雰囲気や色彩等、強く視覚に影響されて食を楽しんでいる方は、視覚を伴わなく味覚がダイレクトに伝わる食べ方をした時に、その認識にギャップが生じ勘違いをされる方がいることから、
暗闇では味覚が鈍くなると誤解されているかと思います。

3.11以降、この様なイベントをあえて行うのには、少し理由が欲しいと思っていました。
クラヤミノtonesを含めて、社会的なイベントは行っていませんでしたが、
ようやくここに来て、様々な縁があり、日本の伝統食と放射能の関係を暗闇で考えてみようと
思うことになりました。
難しいことは言いませんが、メッセージ的には「思考停止はせずに前向きに疑う気持ちを持ち続ける」という事です。それが暗闇という環境だと効果的に行えるのではと考えています。

渋谷アップリンク FACTORYにて
日本の伝統食と放射能の関係を暗闇の中で再確認する。

『暗闇の発酵食堂』 宮川隆×クラヤミノtones
■開催日:10月5日(金)
■時間:19:00開場/19:30開始~22:30終了予定(受付は19:20までに済ませてください)
■定員:40名
■料金:当日4000円 予約3500円(tastingスタイルの軽食付き)
■場所:〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町37-18 トツネビル2F UPLINK FACTORY
■予約及びお問合せ:TEL:03-6825-5502 UPLINK FACTORY
■講師:宮川隆、クラヤミノtones

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